天下の土木巧者で稀代の英傑・津田永忠さんを紹介
―デジタル紙芝居「津田永忠ものがたり」発表!―
(一社)岡山藩郡代 津田永忠顕彰会
代表理事 小嶋光信
皆さんは、なぜ岡山県が「教育県・岡山」、「豊かな岡山」と言われているかご存知ですか?
これらは17世紀、江戸時代前期に、池田光政公と綱政公という備前岡山藩のふたりのお殿様に仕えた一人の武士・「津田永忠」さんに負うところが大きいのです。
「教育県・岡山」とは、封建時代に身分に関係なく庶民にも開かれ、現存する世界最古の庶民教育の場の「閑谷学校」が源流といえ、また「豊かな岡山」とは近世モンスーン地帯でふたつの大河川の間を干拓した約1,900町歩にも及ぶ沖新田をはじめとする新田開発によるところが大きいのです。
そして、記憶に新しい、2018年の西日本豪雨で岡山市内が水害に遭わずに済んだのは旭川の放水路でもある百間川のお蔭が大きいことは間違いなく、永忠さんの土木遺産の一部は2019年に「世界かんがい施設遺産」に登録されています。
また、文化遺産としても「閑谷学校の講堂」や「岡山後楽園」、「吉備津彦神社」や「曹源寺」など国宝や特別名勝など高い評価を得ています。その偉業は、岡山県のみならず日本全国や世界の中でも傑出したものといえ、まさに岡山の誇りです。
ところが、江戸時代の岡山にこんな凄い人がいたということは、1885(明治18)年の明治天皇の岡山行幸の際、質問されたことを契機に初めて明らかになったのです。調査報告を受けられた明治天皇が「永く名をとどめよ」と仰ったことから岡山後楽園に顕彰する碑もありますが、残念ながら、今でもあまり知られていません。
封建時代の江戸時代になぜ一人の武士がこれだけのことができたのか、それを解き明かし、現在に活かすことを目的の一つとして、このデジタル紙芝居を作成しました。岡山に生まれ育った子ども達にも、ぜひ、郷土の偉人を誇りに思ってもらいたいのです。
そこで今回、顕彰会としてはデジタル紙芝居「津田永忠ものがたり」を県内の公立の小学校と中学校全校にDVDを贈呈することにしました。
制作にあたり、この主役の「津田永忠」さんの声優は誰かと考えあぐねていましたが、「あっそうだ!これは磯田さんしかいない!」と思いつき、岡山が生んだ歴史学者の磯田道史さんにお願いしました。
ストーリーは、私の文を万城さんの監修と三好さんの編纂・作画、樗木さんの岡山城模型の写真提供、そして、㈱Loopの皆さんのデジタル化で完成したもので、心から御礼申し上げます。
岡山県の子ども達はじめ、全国の皆さんに「永忠さん」のことをもっと知っていただいて、岡山だけでなく日本の誇りとしていただき、これからの地域づくりのバイブルとなり、第二、 第三の「永忠さん」が生まれれば本当に幸いです。
代表理事 小嶋光信
皆さんは、なぜ岡山県が「教育県・岡山」、「豊かな岡山」と言われているかご存知ですか?
これらは17世紀、江戸時代前期に、池田光政公と綱政公という備前岡山藩のふたりのお殿様に仕えた一人の武士・「津田永忠」さんに負うところが大きいのです。
「教育県・岡山」とは、封建時代に身分に関係なく庶民にも開かれ、現存する世界最古の庶民教育の場の「閑谷学校」が源流といえ、また「豊かな岡山」とは近世モンスーン地帯でふたつの大河川の間を干拓した約1,900町歩にも及ぶ沖新田をはじめとする新田開発によるところが大きいのです。
そして、記憶に新しい、2018年の西日本豪雨で岡山市内が水害に遭わずに済んだのは旭川の放水路でもある百間川のお蔭が大きいことは間違いなく、永忠さんの土木遺産の一部は2019年に「世界かんがい施設遺産」に登録されています。
また、文化遺産としても「閑谷学校の講堂」や「岡山後楽園」、「吉備津彦神社」や「曹源寺」など国宝や特別名勝など高い評価を得ています。その偉業は、岡山県のみならず日本全国や世界の中でも傑出したものといえ、まさに岡山の誇りです。
ところが、江戸時代の岡山にこんな凄い人がいたということは、1885(明治18)年の明治天皇の岡山行幸の際、質問されたことを契機に初めて明らかになったのです。調査報告を受けられた明治天皇が「永く名をとどめよ」と仰ったことから岡山後楽園に顕彰する碑もありますが、残念ながら、今でもあまり知られていません。
封建時代の江戸時代になぜ一人の武士がこれだけのことができたのか、それを解き明かし、現在に活かすことを目的の一つとして、このデジタル紙芝居を作成しました。岡山に生まれ育った子ども達にも、ぜひ、郷土の偉人を誇りに思ってもらいたいのです。
そこで今回、顕彰会としてはデジタル紙芝居「津田永忠ものがたり」を県内の公立の小学校と中学校全校にDVDを贈呈することにしました。
制作にあたり、この主役の「津田永忠」さんの声優は誰かと考えあぐねていましたが、「あっそうだ!これは磯田さんしかいない!」と思いつき、岡山が生んだ歴史学者の磯田道史さんにお願いしました。
ストーリーは、私の文を万城さんの監修と三好さんの編纂・作画、樗木さんの岡山城模型の写真提供、そして、㈱Loopの皆さんのデジタル化で完成したもので、心から御礼申し上げます。
岡山県の子ども達はじめ、全国の皆さんに「永忠さん」のことをもっと知っていただいて、岡山だけでなく日本の誇りとしていただき、これからの地域づくりのバイブルとなり、第二、 第三の「永忠さん」が生まれれば本当に幸いです。